ASA(American Sailing Association)の認定するヨットライセンスは、世界で80万人が取得しているヨットの国際ライセンスです。
青木ヨットスクールは、ASAの認定するスクール。
思い立って、今年から、ASAヨットライセンスの取得を目指します。
今回は、ASA 105 CONコース。Coursetal Navigation(地文航法)の習得を目指すカリキュラムでした。
2日間のプログラムで、1日目は講義。2日目に演習と修了テストがありました。といっても、講義は、学習内容の確認程度のもので、実際は、十分な予習なしに修了テスト合格水準(80点以上)に達することは出来ません。たぶん。
ナビゲーション一般知識、チャートワーク、潮流・潮汐問題は、小型船舶1級の出題範囲と重なりますが、ASAカリキュラムのためか、用語が英語のまま説明されるものが多いように感じました。
DR(推測位置)、EP(推定位置)、OP(実測位置)、SET(海潮流の偏流の流向)、Drift(海潮流の流速)、TC(真針路)、MC(磁針針路)、CC(コンパスコース)、SC(操舵コース)、SMG(実航スピード)、CMG(実航コース)等々。
問題文が、英略語のまま出題されているケースもあった(と思う)ので、事前に用語になれておかないと、(仮に1級の海図問題になれていたとしても)何を問われているのか、混乱してしまうかも。
課題図書などは、各回毎に変更になるようです。今回のテキスト、参考図書は、以下の通りでした。
他の回の参考図書には、以下のようなものが使用されていたようです。
『初心者のための海図教室』は1級試験対策で取り組みました。チャート問題の解法という意味では、分かりやすいと思いますが、ハウツー本なので、『新版 海図の読み方』を読んで、「推測航法」「潮流航法」「船位測定法」について体系的に理解することが望ましいです。
『アナポリス式シーマンシップ』は名著と思いますが、現在では入手困難です。私は図書館のコピーサービスで入手しました。この本を読んでおかないと修了試験に合格がむずかしいと言われる方もおられますが、強いて言えば、灯浮標などの図式が修了テストではアメリカ式なので、そう言われたのでしょう。講師の先生も、説明されていましたが、日本とアメリカは同じ海図図式を採用するグループなので、基本的に日本の海図図式を覚えていれば、簡単に類推できるものがほとんどです。まあ、しかし、もし機会があれば、手に入れられることをお薦めしますね。
『インナーセイリング3』は、このシリーズの用語集です。ヨット用語はカタカナ語も多く、取っつきにくく感じますが、感じの良い鉛筆画のイラストを多用して、初心者にもわかりやすく解説されていますので、お薦めです。
修了試験は、最後に答合わせをして、自己採点します。ただし、答案用紙は回収。私は、94点だったかな。今回は、田尻マリーナに自艇を置かれているMさんと長崎から受講されたKさんとご一緒でした。皆さん、ちゃんと宿題にも取り組まれていたので、もちろん合格でした。
どうもお疲れさまでした。疲れましたね〜。
インストラクターの先生は、B先生でした。とても穏やかな語り口で、一つ一つ丁寧に解説してくださいました。私の拙い質問にも、的確に質問内容を捉えて、答えていただいたと思います。どうもお世話になりました。ありがとうございます。
3月に受講予定の ASA 119 MWXコース(Marine Weather Endorsement)も担当されるそうなので、また次回もよろしくお願いします。
ASA 105 CONコースのカリキュラムは以下の通りです。
【チャートワーク】
- 海図記号の意味
- 航海に必要な、海上保安庁が発行する参考図書
- チャートワークに必要な用具の種類
- 航海参考図書の改正
- 潮汐表、潮流表の使用方法
- 航路標識の形状と塗色の判別
- 航路標識の灯質の判別
- 下記の理論を使って20M以上と3レグに渡るチャートワークが出来ること
【ナビゲーションの理論】
- トゥルーコースからマグネチックコース、コンパスコースへの改正法
- 自差を調べる方法
- 速度、時間、コースから推測船位を求める方法
- 推測船位と実測船位との相違から、潮流の影響を求める方法
- 二つの目標から得られる船位と、操船したコース及び速力から潮流の影響を求める方法
- クロスベアリング法
- ベアリングとトランシット(目標の重視線)によって船位を求める
- 航程とベアリングによって求める船位
- ランニングフィックス法
青木ヨットスクール・大阪校のある田尻マリーナ(2020.2.23)
ASAの公式認定ログブック
参考:ASA 105, Coastal Navigation カリキュラム(機械翻訳)
↓
沿岸域および内陸域の航行船の安全な航行に航法理論と実践を適用できる。水上沿岸ナビゲーションスキル要素は、ASA103(ベーシックコースタルクルージング)、ASA 104(ベアボートクルージング)、およびASA 106(アドバンスドコースタルクルージング)に含まれています。
知識
- チャート#1の用語に従って、米国海図のチャートシンボルと規則を説明します。
- 米国沿岸警備隊の公式ナビゲーション出版物の出典を特定します。
- 以下を含む、ローカルエリアでの慎重なナビゲーションに必要な出版物をリストします。
- エリアの大規模なチャートとチャート#1
- レクリエーションボートに関する連邦の要件
- USCGナビゲーションルールおよび規制ハンドブック
- 州の小型船舶規制
- 該当する場合、現地の規則および規制
- ローカルクルージングガイド
- 潮and表と現在の表(紙または電子)
- ライト、ブイ、フォグ信号のリスト
- 次の最小要件を含め、ローカルエリアでの慎重なナビゲーションに必要な機器を説明します。
- ステアリングコンパスと偏差表
- ハンドベアリングコンパスおよび/またはペロルス
- 双眼鏡
- 分度器または並列ルール
- 深度サウンダーまたはリードライン
- 鉛筆、消しゴム、ノート
- 仕切り
- 時計または時計
- ログ/ノットメーター
- 「マリナーズへの通知」の目的と例の内容を説明してください。
- 照明付きナビゲーション補助に使用される用語と特性を説明します。
- U.S. Aids to Navigation(ATON)システムで使用される形状、色、ライトの重要性を説明します。
スキル - 潮と現在の表を使用して、以下を見つけます。
- 参照港と二次港での潮の時間と高さ。
- 参照ステーションとセカンダリステーションでの電流の方向と速度。
- コースと方位を真、磁気、およびコンパスの間で変換します。
- 輸送ベアリングまたはその他の手段でコンパスの逸脱を確認します。
- 速度、時間、進路を使用して、推測航法位置をチャートにプロットします。
- 電流と余裕の影響を考慮して、推定位置をプロットします。
- 既知の電流と余裕を考慮して、操縦するコースを決定します。
- 操縦されたコースと速度、および2つの観測位置を考慮して、電流を決定します。
- 以下を使用して、地上オブジェクトからチャートの位置をプロットします。
- 一度に撮影された異なるオブジェクトの2つ以上のベアリング。
- さまざまな時点でのベアリング(つまり、実行中の修正)。
- 1つの方位と通過範囲。
- 1つの距離(つまり、音を鳴らすまたはライトを浸す)と1つの方位。
- 上記のスキルを使用して、少なくとも20マイルのコースと3つのコース変更のチャートを作成します。