夏はいろいろ休日の予定が入るので、結局1か月半ぶりのセーリングとなりました。だから、というわけではないのですが、いろいろ失敗しました〜。
この日は、まずまずのセーリング日和。週末、そう言えば全然ヨットに乗れてない!と、何となく雰囲気でセーリングすることになったのですが、レンタル艇時代は、何日も前から、お天気や風の予報を熱心にチェックしていたのに、自艇を持ってみると、そういう緊張感が薄れ、「今日はいいお天気だぞ」くらいのゆるい気持ちで大津港に。
行楽気分なので、出航してからお弁当でも食べようと、あたふたとフネを出しました。前回、テストしてみたオートパイロットを設置するのも忘れていたのですが・・・。
少し風も出てきたので、セーリング開始。夏休みにクルーザーでハンドルを持たせてみたとき、割と上手に操舵したので、ちょっと娘に舵を取らせてみました。シングルでも、こうしてちょっと舵を持っていてくれると、助かりますからね〜。
と、余裕をかましていると、ライフラインにぶら下げていたペットボトルの保冷カバーが落水! 微風というものの、風速1mでゆっくり歩くくらいの速度なので、みるみる後方に離れていきます。「あれ〜、どうしようか」
先週、青木ヨットスクールでやった落水者救助訓練が頭をよぎります。テキストでは、帆走中であれば、機走に切り替えてはならない、となっていました。セールを降ろしたり、エンジンをかけたりしているうちに落水者を見失うからです。
あきらめようか、とも思いましたが、幸い風は微風。何とかなりそうな気がして、フネをラフ(ヘディングアップ)し、ヒーブツーの状態で風向をみながら、タイミングをみてベア(ヘディングダウン)。保冷カバーの風上側につけ、乗り降りのためにライフラインを外せる箇所がポート側(左舷側)にあるので、まずそこのライフラインを外し、風に流されながらポート側から落水地点にゆっくりと接近していきます。
テキストにあった「ぶつけなければ落水者を救助できない」という言葉を思い出しながら、保冷カバーをポート側にぶつけ、ティラーを妻に渡して、フネから身を乗り出し、無事、保冷バックを「救助」いたしました。(笑)
さて、気を取り直して、セーリング再開です。この日は100艇近いヨットが出ていて、何のレースかなと思ったのですが、後で調べてみると、19日・20日と全日本学生ヨット個人選手権の近畿北陸予選が開催されていました。
あれ?湖面をみると少し風が出てきた様子です。まあ、これくらいの風が初心者にはちょうど良い風ですね。
しばらくのんびりセーリングを楽しんでいたのですが、ここで2つめの事件が発生。この艇、タック時にジブシートがフォアステーのターンバックルの付け根によく引っかかるんですよね。シートがたるまないように気を付ければ良いのだと思うのですが、また引っかけてしまいました。
こうなると、前に行って外してこなければ仕方がありません。あ−、オートパイロット設置するのを忘れていたなぁと、今更ながらに後悔。まあ、作業自体は簡単なので、すぐに戻ってくるつもりで、娘にティラーを持っててもらい、バウへ。シートを外して、急いで戻ったのですが、ジブがあばれたためか、私が移動したことでバランスがくずれたのか、フネが急にポートサイドにヒール。6歳の娘は必死でティラーを保持して、フネが急回転するのを抑えてくれていました。ごめんごめん、がんばったね〜。
このあたりがなかなかシングルのむずかしいところですね。オートパイロットもティラーを保持するだけなので、風の変化やセールが暴れたりすると、適切なティラーコントロールはできません。娘はこの後、キャビンに入って、怖くて泣いたそうです。あの時、娘がティラーを離していたら、どうなっていたかな。デッドランまで回転して、収まったか、さらに回転してワイルドジャイブとなったか。
とりあえず、フォアステーの付け根に何か詰めておこうと思います。
さて、娘を慰めつつ、再び気を取り直してセーリング再開。
ちょっと風が出てきて、だいぶヒールするようになってきました。雲行きも何となく怪しげで、天気が急変しそうな予感。そう言えば、今日は天気予報をよく確認して来なかったなぁ。前は、帰港前に風が強まるような日は、セーリングを避けていたのに、ちょっと漫然としたセーリングになっているよう。これからは、セーリング計画シートをつくって、天気や風速、作業手順など書き出すようにしよう。
あれこれ思っているうちに、天候はどんどん荒れ模様に。と言っても、まだ風速4〜5mだと思いますが、初心者的には、割と緊張します。
割とぐんぐん走りながら、一度タックしようと思ったとき、また事件が起こりました。今度は、風でバウハッチが閉まってしまい、ジブシートを噛んでしまったのです。
当然、ジブシートは引き込めず、緩んだジブセールが強めの風に煽られてバタバタと暴れています。さあ、どうしたものか。まず、フネを風に立て、メインシートを一杯に引き込みます。で、先程の経験もあるので、ティラーは自分が持ち、妻にバウに行ってハッチに挟まったシートを外してくれるよう頼みました。
おかげさまで、シートが外れ、引き込んで何とかセーリング再開。こういう時、一人だったら、やはりオートパイロットは必須ですね。まあ、ティラーを縛ってもいいんですけど。シブが暴れていると、船首がぶれる可能性大なので、機走してなるべく船首を安定させる必要があるでしょう。
まあ、この日はいろいろありました。機走に切り替えて、大津港に向かう途中にも、足がアクセルレバーにあたって、出力が急に上がり、フネを一回転させたり、大津港手前の藻の大発生につかまり、何とか脱出したり、散々でした。(汗)
さて、まだ着岸が残っています。だいぶ収まってきましたが、まだ追い風2〜3mというところ。私のバースからは、離される風向きなので、最後に機走を入れるか迷いつつ進入したので、いつもよりエンジンを切るのが遅れました。
追い風もあって、フネはきっちりオーバーラン。曲がりきれないと思い、慌てて機走を入れましたが、間に合わず、バースの行き止まりにはまりました。
さて、どうしたものかと思っていると、また親切な方にフネを押し出していただきました。で、何とか自バースに収まるものの、あれ?係留ロープのバランスがとれない。慌てていたんですね〜。
何とか係留を終えて、先の方とお連れの方にご挨拶。お連れの方は、ご近所のバースのUさん。助けていただいた女性の方は、今、新西宮でスクールに通われているそうです。いや〜初心者なもので、いや私もですと、ありがちなお話で少し盛り上がりました。どうもありがとうございました!
追い風のときは、行き足を早めに止め、クルッと回転して、機走でバースに寄せるのが正解でしょうね。それか、バックで進入してから、前進に切り替えてバースに寄せるか。
この日は、本当に、色々と反省することばかりのセーリングとなりました。まだ、自艇で3回目のセーリングですから。まずは、事故の無いように気を付けなければ。「何となく」のセーリングはダメですね。
(おまけ)
帰り道、妻が「本当は、だいぶ緊張してた?」と一言。はい、その通りです。心配させないように、平静を装っていても、やっぱりわかりますよね。操船、下手ですから。(笑)