晴航雨読

〜ヨットとラテン語と、少しだけチェロのこと〜

今日もいろいろ失敗しました

また2か月ほどブランクがあいて、久しぶりに来ると、まだふわふわした感じがします。今日もいろいろ失敗しました〜。

この週末は、土日ともセーリング日和。土曜日はやや風が強めでしたが、日曜日はマリーナがヨットレース日なので、こそこそと土曜日にしたのが間違いでした。

2時前くらいまでは、のんびりしたセーリングでしたが、予報通り、2時過ぎから風が出てきました。実際は、たぶん秒速3〜5mくらいなので、大したことはないのですが、シバーするとバタバタとセールが暴れるので、娘が「キャー」と騒ぎます。

やっぱり小さい子には本能的に分かるんですね〜、上手い下手が。(笑)

 

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マリーナに着くと、もう冬の渡り鳥がたくさん来ているんですね。餌をあげる人も多いので、近づくと寄ってきて、ホバリングしながら「何か投げて!」と催促します。パンとか投げてやると、大抵はナイスキャッチ。なかなか上手いものです。

 

さて、この日は出航後、追い風スタート。前回、ブームのトッピングシートがあるのを見つけて、これを緩めておいたので、メインシートを繰り出すとメインセールが大きく開いて、ゆる〜い風を何とか捉えています。

ジブは帆掛船状態で、船首方向にはらはらと大きく膨らんで、何とも力ない感じです。

写真は、船尾方向。左端が大津港、右側が比叡山です。こういう雲間のときは、無風なことが多いですね。波を見ても、風向がわかりませんね〜。

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何とか南湖を横切って、東岸近くまで辿り着いて小休止。正面に見えているのは、矢橋帰帆島(やばしきはんとう)公園。ここまでは、筏に乗っているようなもので、家族もゆる〜い感じです。

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で、例によって、娘がトイレ。ちょっと待ってね、準備があるから。トイレ排水は湖水の逆流を防ぐために、いつもはコックを閉めているので、これを開けて、ハイハイと、トイレを済まさせて、さて水を流そうとスイッチをオン。あれ?反応しない。

何度やっても、無反応です。なるほど、こういうこともあるので、あながち電動マリントイレが良いということもないんだなぁと、妙なことに感心しながら、トイレは新品と聞いていたのに、もう壊れたのかなと、ちょっとブルーに。

まあ、動かないものは仕方がないので、また戻ってから、マリーナのエンジニアのOさんに相談するかと、気を取りなおします。

 

では、戻ろうかと、降ろしていたメインセールを上げるため、とりあえず、オートパイロットをセットしようと思うのですが、あれ?動かない。液晶表示は出ているのですが、ティラーと接続する駆動部分が動作しません。

あれ〜、オートパイロットも故障したのかなと、どんどん落ち込みます。

こうなると、平常心も失って、「あれ?エンジンがかからない…」。セルモーターのバッテリーは反応しています。さすがに妻が突っ込みを入れてきました。

 妻「エンジンがかからないとマリーナに帰れない?」

 私「何とか帰れるとは思うけど、帆走で着岸はむずかしい」

 妻「やっぱりマリーナのやっている時じゃないと絶対だめだね」

 私「そうだね…」

暗〜いムードの中、ふと見ると、妻の足元のエンジンレバーが倒れている!「これや!」何と言うことはない、ニュートラルでないとエンジンがかからない、それだけのことでした。とりあえず、助かった〜。

気を取り直して、機走でヨットを風に立てて、ちょっと妻にティラーをまかせ、メインセールを上げようとするのですが、気持ちが乱れたのか、シートに引っかかること2回。

何とか、さばいて、上がるかと思いきや、上がりきらない。まだ何か引っかかっているのかと、よくよく見てみても、異常なし。結局、力が足らないのかと悟り、更に落ち込みました。(笑)

そうこうするうちに、急に風が出てきて、タック時にジブシートがバタバタとシバーしまくり、少しジブシート出し過ぎていたので、初めてジブセールの巻き付きを経験しました。

前のジブシート引っかかり防止はやったんだけど、これはどうやって切り抜けようか。

とにかく、タックは中止。微妙にジブシートを緩めて、もう一度、シバーさせてみる。

そのうち、何となく風をはらんで、ジブセールが船首方向に膨らんだので、今だ!とジブシートを引き込むと、何とか巻き付きを解消できました。

2本のジブシートを両手で、引きつ緩めつ、なかなか冷や汗ものの作業でした。あんなので良かったのかなという気がしますが、とにかく、ジブシートの出し過ぎは禁物ですね。つねにある程度のテンションをかけておくのが、コツのようです。

 

この日は、2時頃から急に風が強まり、気温も下がったので、ちょっとした前線が通過したようです。瞬間で6メートルの風は、私には少し強すぎます。(汗)

すべてがうまくいっている時はいいのかも知れませんが、いろいろトラブルが起こってくると、ストレスが溜まります。

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往路と打って変わり、湖面もざわざわとして。艇速もそこそこ上がって来ました。

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写真の左方向に、ビアンカの船影が写っていますが、このあと、しばらくしてビアンカとみるみる接近。いわゆるコリジョンコースで、このまま双方直進すると衝突するコースだと思い、こちらが進路変更、右旋回しました。

それは良かったのですが、今度は目の前に釣り船が。しかも、旋回したために、艇は推力を失い、やや強い追い風で針路のコントロールができません。

釣り船は、特に気にする様子もなく、釣りを続けているので、少々あわてて機走に切り替え、左旋回して回避いたしました。

後で考えてみると、ビアンカばかりに気を取られて、右舷方向はよく見ていませんでした。やはり立ち上がって、360度よく確認するのが基本ですね。

 

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そんなこんなで、何となく気力を失ってしまい、マリーナも近づいて来たので、もう機走で帰ろうと思い、とりあえず強引にジブセールを巻き取ろうと思うのですが、強風をはらみ、バタバタと強くシバーするので、また娘が「キャー」と大騒ぎして、こちらもちょっと疲れてきたので、なかなか巻き取れません。

何とか巻き取って、そのままメインも、と一瞬思ったのですが、やはり物理的に無理なので、風に立て直して、またティラーを妻に任せ、メインシートを緩めて、帆を下ろしました。ストロングトラック+レイジージャックは、ストンとメインセールが降りてくれるので、こういう時、ありがたみを痛感します。

 

だいぶ日も落ちてきて、気温も下がり、寒くなってきました。

最後にまだ「着岸」が残っています。今日は、私のバースは追い風にはならないので、オーバーランの心配はありません。マリーナに入ると、降り口のライフラインが閉じたままなのに気づいて、上の方は外せたのですが、下の方にちょっと手が届きません。

まずいな、と思いつつ、桟橋が接近してきたので、そちらに集中。まずまず、うまく桟橋に寄せられたので、やれやれと思いつつ、降りようとしたとき、案の定、下側のライフラインに足をとられて、あえなく桟橋に転倒しました。(汗)

が、そこは火事場の馬鹿力で、飛び起きて、何とか船を止めることはできたのですが、やはり、起こりそうなことは起こるのですね。

こういうこともあるので、バウ用のフェンダーも付けておいたほうが良いかな。

 

さて、キャビンに入って、初めて気が付いたのですが、電源パネルがすべて消灯していました。そう言えばオーディオも消えていましたね。バッテリー上がりです。この船は2バッテリーなので、セルモーターは回ったのですね。

今日は、何も考えずに、スイッチ全部入れたので、上がってしまったのかも。どのくらい充電すると復活するのかな。交換か?といろいろな考えが巡りますが、まあ、とりあえず、全部バッテリー上がりのためと分かって、とりあえずは安心しました。

今日は、どうすることもできないので、また後日来て、バッテリー充電してみることに。

今日も、いろいろと勉強になりました〜。